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はくさん博士の基礎講座

地震とは

5.地震波の種類

地震波には、実体波であるP波やS波と、表面波であるレイリー波やラブ波があります。


P波、S波(実体波)

P波とS波は実体波と呼ばれ、地中内部を伝わる波です。 地殻内部ではP波は約5km/s、S波は約3km/sの速度で伝わります。これらの速度は地震波が伝わる物質の性質により、地表付近ではもっと遅くなり、マントルではもっと速くなります。

P波とS波
参考文献/出典:地震の基礎知識とその観測,防災科学技術研究所
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/

特徴:
P波は振動方向と波が伝わる方向が同じで、縦波とも呼ばれます。高振動で小さい揺れであまり増幅しません。
S波は振動方向と波が伝わる方向が直交方向で、横波とも呼ばれます。周波数が建物に影響する成分を持ち、表層で増幅します。

P波、S波ともに普通の地表付近の地質構造下では地表に近くなるほど地震波速度が遅くなるため、スネルの法則により、波の進行方向が立ってきて、下から来るようになります。地震波は縦波であるP波が先に来て、その後横波であるS波が来ます。従って、地表ではまずP波による上下動が体感され、そのあとS波による横揺れが体感されます。地震による被害はS波によるものが大きいです。緊急地震速報はP波の方がS波よりも早く伝わることを利用しています。

断層
参考文献/出典:地震応答解析のためのテキスト,吉田,東北学院大学
http://www.civil.tohoku-gakuin.ac.jp/yoshida/inform/document/

スネルの法則
入射方向

レイリー波、ラブ波(表面波)

レイリー波、ラブ波はいずれも表面波と呼ばれ、主に地表を伝わる波です。伝播速度はS波よりもちょっと遅いくらいです。周波数によって波の伝わる速度が変わります。 表面波の周期は長く、最近話題になっている長周期地震動はこの表面波が関係しています。
長周期地震動については、8章で説明します。


6.震度とマグニチュード

地震の規模をマグニチュード、地震動の大きさを震度で表します。


6-1.震度とは

地震により、ある地点がどのくらい揺れたかを示す尺度ですので、一つの地震でも観測する場所により震度が異なります。
1995年の兵庫県南部地震までは震度は気象庁の当直の職員の体感で発表されていました。現在は地震記録から決められた計算方法により算出された値を計測震度として発表されています。


6-2.マグニチュードとは

地震の震源域で生じた現象の大きさを示す尺度です。
1935年アメリカのリヒターが震源から100km離れた当時の標準地震計が記録した波形の最大振幅の対数をとって表示したのが最初です。

実際には震源から100kmに運良く地震計があることがあまりないことや、測定する地震計の種類がいろいろあることから、リヒターのスケールをいろいろ補正する方法が考案され、使用されてきています。
その計算方法により、気象庁マグニチュードやモーメントマグニチュードというような名前がついています。


地震の大きさ(マグニチュード)の頻度分布

要注意断層マップ
参考文献/出典:地震の基礎知識とその観測,防災科学技術研究所
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/

1949年から1998年の間で日本で発生した地震は
 M8級-3個   (0.06個/年)
 M7級-52個   (1個/年)
 M6級-502個  (10個/年)
 M5級-3640個  (73個/年)
 M4級-14224個 (284個/年)

マグニチュードが1小さいと地震の数は大体10倍増えます。


マグニチュードの大きさと頻度

マグニチュードが1違うと、地震のエネルギーが大体30倍異なります。つまり、マグニチュード7はマグニチュード6よりも地震の規模が約30倍大きいことになります。

一方、一つ前のグラフのように、地震発生頻度は大体10倍異なるだけです。

したがって、小さい地震がたくさん発生してても、大きい地震1つ分のエネルギーが解放できないことになります。つまり、小さい地震がたくさんおきたから、大きい地震がおきないというのは誤りです。


参考:マグニチュードと断層の大きさ

地震の規模をあらわすマグニチュードは、地震時にずれる断層の大きさと関係しています。

大体のイメージ
地震の規模断層面の1辺ずれの量
M8100km5m
M730km1.5m
M610km0.5m

参考:1997年から2009年までの13年間のマグニチュード別地震回数 (気象庁)

地震回数-1
参考文献/出典:地震の基礎知識とその観測,防災科学技術研究所
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/

2000年:有珠山、三宅島噴火、鳥取県西部地震
2003年:9月十勝沖地震


参考:1997年から2009年までの13年間の最大震度の報告回数(気象庁)

地震回数-2
参考文献/出典:地震の基礎知識とその観測,防災科学技術研究所
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/

2004年:新潟県中越地震

*全国の気象庁観測点において、震度6弱以上が観測された観測点は、
上記13年間で29回です。



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