白山工業株式会社

ハードとソフトの両面でグループ全体の防災対応力を強化しています。

運営企画部　入江様

導入開始から10年以上経過しますが、実際に役立った場面はありますか？

2011年の東日本大震災の際には、13棟でシステムを導入済みでしたが、それらのビルでは揺れが収まった直後に、ビルが安全であることを在館者に放送で案内することができ、安心してビルをご利用いただくことができました。また、本社側でも各ビルの被災状況を把握することができたため、事業継続の判断もスムーズにおこなえました。その後も大阪や北海道など日本各地で震度5弱以上の地震が起きていますが、落ち着いて災害対応にあたることができています。

導入後に工夫された点はありますか？

東日本大震災の後、構造設計者もまじえて被災度評価の妥当性を検証し、被災度評価手法の改良もおこないました。また、ビルごとに被災度判定基準を設けるなど、安全を確保した上で、安心してビルをご利用いただけるよう工夫しています。
本社側のシステムをクラウド化して以降は、メールで被災度や震度が確認できるため、夜間や休日であっても、すぐに状況が確認でき助かっています。

いざという時に備え、どのような取組みをされていますか？

各ビルでは日常的に初動対応訓練をおこなっています。また、地震が発生するたびに、防災センターにいる担当者がシステムで状況を確認するようにしています。
本社にある危機管理センターでは、各ビルの被災度や震度を把握できるようになっています。毎日宿直の担当者がシステムの見方も含めた初動対応訓練をおこない、いざという時に迅速に対応できるような運用を心掛けています。

三井不動産が目指す防災はどのようなものですか？

オフィスビルを単に働く場所としてだけではなく、テナント企業や周辺住民の方にとって、防災面において高いレベルの「サスティナビリティ（継続性・BCP）」と「安心・安全」を約束する場であるべきだと考えています。
特に、2011年の東日本大震災発生以降の10年間では、ハードとソフトの両面でグループ全体の防災対応力を強化してきました。その強化の一環として被災度判定システムの導入を推進しましたが、ハードとソフトの両面で対応を強化することで、大規模地震に対応できる現場力を向上していきたいと思っています。